工事担任者の難易度・合格率を比較!【電気通信】

資格 

工事担任者の資格を取ろうと思った時、気になるのが難易度や合格率ですよね。「どれくらい難しいのかな?」「自分でも合格できるのかな?」と悩んでいる方もいるのではないでしょうか?難易度を知らないまま、いざ受験勉強に入ってみると、勉強方法が分からない…、勉強時間が足りない…と感じている人も多いようです。そういった悩みや不安は、受験勉強の前に解決しておくのがベストだと思います。

最初にお伝えしておきたいことは、工事担任者の試験には受験資格が無く、どなたでも受験可能という事です。ですから、勉強する上でのポイントをちゃんと押さえておけば、誰にでも資格を取得するチャンスがあります。この記事では、工事担任者試験の難易度を踏まえながら、試験当日までの勉強方法や勉強のコツをお伝えします。今後、工事担任者の資格取得をお考えの方は、ぜひご参考にしていただければ幸いです。



目次


1.工事担任者の難易度を、いろんな角度から比較してみた


2.工事担任者の勉強って、どう進めていけばいい?


3.工事担任者試験 受験者の【実体験・感想】まとめ

 

1.工事担任者の難易度を、いろんな角度から比較してみた

工事担任者の資格には主に7つの種類があり、AI種とDD種に分かれます。それぞれが第3種~第1種まであり、扱うことが出来る回線数などによって資格のランクが変わります。ランクが変わるという事は、もちろん資格試験の難易度も異なります。
では実際に、どの資格が、どれくらい難しいのでしょうか?工事担任者の資格の難易度をさまざまな視点で分析していきたいと思います


■1-1.『受験資格・資格の順番』から見た難易度

工事担任者のすべての資格に、受験資格はありません。学歴・年齢・性別・経験年数などに関係なく、どんな方でも受験可能な資格です。また受験者の年齢層は10代~50代までと非常に幅広く、世代を問わず挑戦しやすい資格・合格を狙いやすい資格であるという事が言えます。

先程、工事担任者の資格にはランクがあるとお伝えしましたが、具体的には下記のような順番になっています。

【AI種】
易  AI第3種
↓  AI第2種
難  AI第1種

【DD種】
易  DD3種
↓  DD2種
難  DD1種

最難 【AI・DD総合種】

AI種・DD種ともに3種⇒2種⇒1種の順番で資格の難易度が変わります。7つの種類の中で最も難しいと言われているのがAI・DD総合種です。AI・DD総合種はAI第1種とDD第1種の、両方が兼ね備えられている資格だと思ってください。この資格を持っていると、工事担任者として全ての工事が出来るようになるので、実用性の高い資格として、現場での需要も高いです。

また「AI種とDD種って、どっちが難しいの?」という質問をよくお見かけしますが、
AI種は、アナログ回線及びISDN回線(デジタル信号でデータを転送する回線)に関わる仕事に必要な資格です。
DD種は、ADSL回線(アナログ回線を利用して接続するインターネット用の高速回線)や光回線等仕事に必要な資格です。
それぞれ工事範囲も異なってくるので、AI種とDD種は別物と考えていただいて構いません


■1-2.『試験の出題範囲』からみた難易度

工事担任者の試験には、すべての資格に下記のような3つの試験科目があります。

★電気通信技術の『基礎』
★端末設備の接続のための『技術・理論』
★端末設備の接続に関する『法規』

それぞれの資格の種類によって科目の内容及び出題範囲が異なってきます。詳しい出題範囲を知りたい方は、電気通信国家試験センター 試験科目と出題範囲をご覧ください。


試験は筆記(マークシート方式)により出題されます。合格基準は、各科目とも100点満点中60点以上で合格とみなされます。3科目それぞれが60点以上での合格でなければいけないので、例えば、
『基礎』80点・『技術・理論』75点・『法規』80点なら合格ですが、『基礎』80点、『技術・理論』75点・『法規』45点なら不合格になります。


ですが、もし万が一不合格の科目があった方もご安心ください!工事担任者の試験には、『科目免除』といった夢のような制度が設けられているのです!科目免除に関して簡単に説明すると、下記のような免除内容になっています。

1)科目合格による免除 : 一部の科目を合格していれば、次回の試験で活かせる(有効期間3年間)
2)資格による免除   : 旧資格(改正前の資格)でも、新資格の受験に活かせる
3)実務経験による免除 : 所定の工事と年数以上の実務経験があれば、受験に活かせる

科目合格による免除制度を利用せず、3科目とも一発で合格できることが一番理想的だと思いますが、やはり、3科目とも60点以上を取らなければいけないとなると正直大変ですよね・・・。「頑張ったけど、ダメだった」そんなときの救済の手段として覚えておくと便利ですよ


■1-3.『受験者数・合格率』から見た難易度

続いて、工事担任者の試験の受験者数・合格率を見ていきましょう。

◇下記のグラフは、AI種・DD種の試験・過去5回分の平均受験者数を表したものです。

  
・【一般財団法人電気技術者試験センター 電気通信工事担任者試験統計情報】を参照
・受験者数は、「平成27年度2回目/平成28年度1回目/平成27年度2回目/平成29年度1回目/平成29年度2回目」の平均

AI種・DD種ともに、第3種の受験者数の割合が一番多いという事が分かります。工事担任者の試験には受験資格が無いので、例えば「学校の授業で電気通信を勉強している高校生」「工事担任者に関して知識があまりない人」「工事担任者の試験をはじめて受験する人」などは、一番難易度が低い、第3種の資格からチャレンジしている人が多いようです。

またグラフを見ると、第2種よりも難易度の高い第1種の方が、受験者数が多いという事が分かります。これにはいくつか理由があり、そのうちの1つに、第1種と第2種の出題範囲がさほど変わらないという理由が挙げられます。また、受験者の中には、電気通信工事関係の仕事に従事している人も多く、「既に第3種を持っている人」や「工事経験年数が長い人」などは第2種を飛ばして第1種を受験することが多いようです。


◇下記のグラフは、AI種・DD種それぞれの試験(過去5回分)の合格率をまとめたものです。

  
・【一般財団法人電気技術者試験センター 電気通信工事担任者試験統計情報】を参照
・合格率 = 合格者数 ÷ 受験者数

グラフを見るとAI種・DD種ともに、第3種の合格率が一番高いという事が分かります。
AI種の平均合格率は、【第3種:46.6%】【第2種:21.2%】【第1種:28.6%】で、
DD種の平均合格率は、【第3種:40.7%】【第2種:15.5%】【第1種:23.7%】です。


◇下記のグラフは、AI・DD総合種の試験(過去5年分)の合格率をまとめたものです。


・【一般財団法人電気技術者試験センター 電気通信工事担任者試験統計情報】を参照
・合格率 = 合格者数 ÷ 受験者数

過去5回分の平均合格率は、20.5%です。

こうして全体を比較してみると、やはり一番難易度の低い資格は、AI第3種・DD第3種という事が言えます。今後、工事担任者の資格を取ろうと思っている方の中に、もし、工事担任者に関してイチから学ぶという方がいましたら、まずは第3種の資格からチャレンジするのがオススメです。

工事担任者の資格を必要としている、インターネット・電話回線・光通信などの電気通信業界は、技術の進歩がとても進んでいます。それに伴って技術者の需要も高まっているので、資格を持っていると転職活動の際にも便利ですよ!

  

2.工事担任者の勉強って、どう進めていけばいい?

■2-1.勉強時間の目安・イメージ

工事担任者の資格を受験しようと思っている人の中には、「働きながら勉強しなければいけいない」という人も多いのではないでしょうか?仕事と受験勉強を両立させるためには、勉強に使う時間をどう確保するかが大切になってきます。

今回この記事を書くにあたって、工事担任者の試験を受験しようと思っている人が、資格取得に向けてどれくらい前から勉強しているのかを調査したところ、「約3ヶ月前」から始めている人が多いようでした。3ヶ月と言われると、「そんなに前から!?」と驚くかと思いますが、あくまで目安です。勉強時間は人それぞれで、1ヶ月前・3週間前・1週間前と様々な方がいました。覚えるスピードや生活スタイルもバラバラなので、実際に何時間の勉強が必要になるのかは1人1人異なります。

下記は生活スタイルのタイプ別に、勉強時間の目安をまとめたものです。
自分はどんな勉強方法があっているのか、実際に受験勉強を進めていく上でご参考にして頂ければ幸いです。


◇毎日コツコツ、着実に進めていきたいタイプ
【1日30分~60分】×30日間×3ヶ月分 ⇒ 45時間~90時間
上記のように、毎日ちょっとずつコツコツ進めていきたいという人は、例えば…
仕事から帰ってきて寝る前の30分間を、用語の暗記の時間に使う・朝ちょっとだけ早く起きて30分間、計算問題を解くなど、ちょっとした『すきま時間』をうまく有効活用しながら勉強を進めていく事がポイントです。

◇土・日にガッツリ・じっくり進めたいタイプ
【1日3時間~5時間】×約8日(1ヶ月間の土・日)×3ヶ月 ⇒ 72時間~120時間
「平日は仕事で疲れているから、土・日に勉強したい」人はこの勉強方法がオススメです。この勉強方法だと、勉強時間は十分に確保出来るので、「勉強したりなかった…」という事は無いでしょう。デメリットとしては、1週間前に勉強した内容を忘れてしまう可能性があるという点です。そのため、ちょっと忘れっぽいという人は、毎日コツコツ、着実に進めていきたいタイプの勉強方法の方が合っているかもしれません。

◇1ヶ月間の短期集中型タイプ
【1日2時間~3時間】×30日間 ⇒ 60時間~90時間
「資格は取りたいけど、勉強するのが面倒くさい…」そんな人もいますよね。「試験の出題範囲から見た難易度」でもお伝えしましたが、工事担任者の試験は3科目に分かれており、出題範囲が非常に広いです。短期間の中で、覚えたことをたくさん頭に詰め込まなければいけないので、いかに効率よく時間を使えるかがポイントになります。すきま時間を有効活用し、自宅にいる際も十分な勉強時間を確保するようにしましょう。


いかがでしたでしょうか。忙しい毎日の中で、勉強のために使う時間を作ることはなかなか難しいことだと思います。試験当日は、緊張して手が止まってしまったり、時間に追われたりと何らかのアクシデントが起きる可能性もゼロではありません。試験を落ちついて受験するためには、前もってしっかり準備しておくことが必要です。今後、工事担任者の試験を受けようと思っている方は、自分なりの勉強時間の確保の仕方を考えておくといいでしょう


■2-2.一発合格した人のおすすめ勉強方法

先程は勉強時間についてお伝えしましたが、続いては勉強の進め方についてお話しします。勉強の進め方も、「参考書を1ページ目からしっかり読み進める」「要点だけまとめて、頭に叩き込む」「ひたすら過去問を解いて出題パターンを暗記する」など、人それぞれだと思います。また、「どう勉強を進めたらいいのか分からない…」と悩んでいる人もいるのではないでしょうか。

ここからは、工事担任者試験の『基礎』『技術・理論』『法規』の3科目を、すべて一発合格した人の勉強方法をご紹介したいと思います。是非ご参考程度にご覧になってみてください。

▽一発合格した人のおすすめ勉強方法
1)受験する資格の問題集・過去問集を一通り解いてみる

2)採点をする⇒自分の苦手科目・得意科目を理解する

3)苦手科目に勉強時間を使って、攻略する
※それぞれ3科目をすべて60点以上で合格しなければいけないので、過去問集を一通り解いたあと、自分が苦手だな・自信が無いなと思う科目から潰していくのが良いでしょう!分からない所はテキストを読んで勉強するのもいいですが、問題の解答集を見るのもオススメです。解答集には、なぜその解答になるのかの解説が記載されている場合もあるので、より詳しく理解することができますよ。

4)『過去問』⇒『採点』⇒『苦手科目を中心に勉強』を繰り返す
※最低でも2~3回繰り返し勉強しておくと安心です。

5)『電気通信国家試験センター』から無料でダウンロードできる過去問にチャレンジする
※3科目とも6~7割程度解けているとベスト!解けなかった問題は、参考書などで復習して知識をインプットしていきましょう。
(携帯アプリでインストールできる過去問集にチャレンジするのもオススメです。)
↓↓
ここまできたら、あとは合格を目指すのみ!

 

3.工事担任者試験 受験者の【実体験・感想】まとめ

◎勉強するコツさえ掴めば、文系の方や他の分野で働いている方でも十分に合格を狙える資格です。工事担任者の試験対策講座やセミナー、通信講座などもありますが、こちらはあまりオススメ出来ません。講座の受講費用は何万円単位のものもあるので、高い料金を払って講座に通うよりは、3000円くらいの参考書と過去問集を買えば独学でも問題ないと思います。もし、どうしても「独学で勉強する自信が無い・・・」という人は、通信講座を利用するのも1つの手段ですね。<42歳・男性/ビジネスホン等の設置工事の会社に勤務>


◎過去問を繰り返し解いておくことが重要です。工事担任者の試験は出題範囲がとても広いので、暗記で覚えるのには限界があります。特に『基礎科目』では、電気回路・電子回路・論理回路についての計算問題が出題されます。マークシート方式で解答を選択する形ですが、問題の解答を暗記するのではなく、計算公式と解き方を覚えるのがコツです。計算問題の配点が半分を占める場合もあるので、「計算問題は苦手だから捨てよう…」とは思わずに、過去問を繰り返し解きながら、計算公式と解き方を暗記しましょう!<38歳・男性/インターネット回線導入工事の会社に勤務>


◎工事担任者の試験では『基礎』『技術・理論』『法規』の3科目があるので、勉強時間の配分をどうするかがポイントだと思います。わたしは結暗記が得意な方だったので、『技術・理論』『法規』よりも、計算問題がある『基礎』に多く時間を使いました。試験当日はAI1種を受験し、結果的に『基礎』と『法規』60点以上で合格だったのですが、『技術・理論』だけ点数が足らず、次回に持ち越しとなりました。<48歳・男性/光ファイバーの接続工事の会社に勤務>


◎試験当日は、過去問を解いているような感覚とさほど変わりなかった。勉強時間のスケジュールをしっかりたててコツコツやっていけば3種は問題なく合格できると思います。また試験会場内はほとんどが男性でしたが、女性もチラホラいました。若い子からご年配の方まで沢山いたので、「この資格って結構需要あるんだな~」としみじみ感じていました。<24歳・男性/配線工事などを行う電気工事の会社に勤務>


◎初めてAI・DD総合種を受験したのですが、本当に難しい…といった印象です。個人的な見解ですが、一発合格を狙うのは相当難しいと思うので、『基礎』『技術・理論』『法規』のそれぞれ1科目ずつを集中的に勉強して、確実に1つ1つ合格を狙っていくという受験の仕方もアリなのかなと思いました。科目免除の制度を上手く活用していくことも、工事担任者の資格取得の上では必要になってくるのではないでしょうか。<28歳・男性/ルーターや複合機の設置工事の会社に勤務>


◎わたしはインターネット回線の仕事に興味があったので、DD第三種の資格を取りたいと思って受験しました。初めての受験だったので、万全の態勢で試験に臨みたいと思い、自分ではたくさん勉強していったつもりでした。本番当日の試験では、解答は選択式で、割とスラスラ解けていたと思います。解答速報が出て自己採点してみると、引っ掛け問題で間違った解答をしていたことが分かりました。結果的には3科目とも合格したのですが、自信があった問題をハズしてしまったので残念です…。選択問題の場合は、問題文をよく読むことが大切だと改めて実感しました。<19歳・男性/理系大学1年生>



まとめ

ここまで読んでいただき、ありがとうございます。
今回は、工事担任者の資格の難易度や、勉強方法や勉強のコツについてご紹介してきましたがいかかでしたでしょうか。

重ねがさねになりますが、工事担任者の試験には受験資格が無いので、どんな方でも受験が可能です。資格を取って仕事に活かしたい人、転職して新しい環境で頑張りたい人、スキルアップを目指す人・・・さまざまいると思いますが、

工事担任者の資格取得を目指すすべての方のお役に立てることを祈っています。




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