第二種電気工事士の難易度・合格率/勉強時間と方法まで

電気工事士  第二種電気工事  第一種電気工事士  資格 

第二種電気工事士など、資格を取得しようとする時に、気になるのが取得の難易度。「試験対策をしてみたら、予想以上に難しくて合格できそうにない・・・」「試験に向けて勉強を始めてみたら、思ったよりも大変で、勉強時間が足りない・・・」といったことは避けたいですよね。

仕事や転職に対して真剣に考えているほど、その気持ちは強いでしょう。

まずお伝えしたいことは、第二種電気工事士の試験は、実は、比較的勉強がしやすく、どなたでも合格を狙いやすい資格と言われています。具体的な試験問題や、合格に向けた勉強方法を知っていただければ、合格を狙うイメージがわくと思います。合格するために、電気の専門知識や、特別な計算能力は、必要ありません。

この記事では、電気工事専門のサイト「工事士.com」を運営している中で、実際に第二種電気工事士を取得して活躍している方から聞いた情報を交えて、資格取得の難易度についてお伝えします。また、試験当日までの勉強時間や勉強方法についても参考になるよう、併せて紹介していきます。

第二種電気工事士の取得を目指す方にとって、この記事が少しでもお役に立てば幸いです。



目次


1.第二種電気工事士の難易度って、実はそんなに高くない!?様々な視点でチェック!


2.第二種電気工事士の勉強時間は?いつから始める?


3.第二種電気工事士の勉強方法は?

 

1.第二種電気工事士の難易度って、実はそんなに高くない!?様々な視点でチェック!

電気工事士の資格には、第二種電気工事士と第一種電気工事士があり、入門編である第二種電気工事士を初めに受験することが一般的です。ここからは、第二種電気工事士の試験に関して、お伝えしていきます


■1-1.「受験資格」から分かる難易度

第二種電気工事士の試験には、学歴や職歴など、必要となる受験資格はありません。そのため、資格を取得したいと思った方は、手続をすませば、どなたでも受験することが可能です。つまり、どなたでも合格を狙える試験と言えます。

電気工事士の試験は、「電気に関する、専門的な知識や理論を審査する」ものではないです。むしろ「これから電気の仕事を始める人が初めに知っておくべき、基本的な内容が聞かれる」ものです。だとすると、少し気が軽くなるかと思います。電気工事士の受験資格について、気になることがある方は、「電気工事士の受験資格Q&A」も一緒にご覧ください。

電気の基本的なことを覚えれば合格できる、これが第二種電気工事士の試験です


■1-2.「試験の問題内容・出題形式」から分かる難易度

実際に出題される試験問題や出題形式からも、第二種電気工事士が難しい試験ではないことを理解できるかと思います。第二種電気工事士の試験には、筆記試験と技能試験があり、両方に受かって試験合格となります。筆記試験に受かった方が、1~2ヶ月後に技能試験を受験する流れです。


▽筆記試験の出題形式
・解答方法 : マークシート式(4択問題)
・問題数  : 50問 
・配点   : 1問2点(すべて共通)
・試験時間 : 120分
・満点   : 100点
・合格ライン: 60点
※合格ラインは、年度により多少異なる場合があります。

筆記試験が「事前勉強をすれば受かる。難しくはない。」と言われるのは以下の理由からです。
・50問中、30問正解すれば合格。つまり、20問は間違えてもOK。
・4択問題のため、明らかな間違いを消去していけば、正解率が上がる。
「覚えれば正解する」問題のみで、30問正解の合格ライン近くまで届きます。
・計算が苦手、あるいは勉強時間がなかったら、計算問題は捨ててもOK。
・問題の傾向があり、過去問と似たような問題が出ます。
・電気に関する専門的な学歴や知識は、必要としません。


▽技能試験の出題形式
・解答方法 : 配線図に従って、基本的な配線の作業・施工をします
・問題数  : 公表問題から、1つ出題されます
・試験時間 : 40分
・合格ライン: 欠陥がなければ合格です
※事前に候補問題(13種類)が公表されます(例年1月中旬ごろ)
※配線図にそって、電気工事に係る基本的な作業をします
※13種類の中から1問が、試験当日に出題されます

技能試験については、事前に公表された候補問題が、そのまま当日の問題となります。候補問題について、試験までに繰り返し作業をすることで、合格の確率をグッと高めることができます。当日に迷わず、ミスなく、焦らずできるように反復しておくことがポイントです。

筆記試験当日から次の技能試験までは1ヶ月半程ありますので、その間に技能試験の対策をすれば十分に間に合います。これから試験を受ける方は、まずは筆記試験の勉強に集中すればOKです


■1-3.「試験の合格率」から分かる難易度

まずは第二種電気工事士の筆記試験の合格率を見てみましょう。2007~2016年の合格率の平均は、60.0%です。合格率が高い時は65%あたりです。過去の合格率の推移はグラフの通りです。


次に、技能試験の合格率の平均は、70.8%です。筆記試験よりも高い合格率で推移しています。技能試験は、事前に問題が公表されており、その中から出題されます。問題が公表されている点での対策のしやすさで、筆記試験よりも高い合格率となっているかもしれません。


筆記試験と技能試験を含めた、第二種電気工事士の試験全体での合格率は、46.5%です。ほとんどは、45%~50%内の合格率で推移しています。

(合格率の算出方法はこちら)
※筆記試験の合格率 = 合格者数 ÷ 受験者数
※技能試験の合格率 = 合格者数 ÷ 受験者数
※試験全体の合格率 = 技能試験合格者数 ÷ (筆記試験受験者 + 筆記試験免除者 – 技能試験未受験者)


いろいろな国家資格がありますが、難易度が高いと言われる資格ですと、10%台あるいは10%未満の合格率となります。難易度が真ん中あたりに位置づけられるものが、20%台~30%台であることが多いです。

受験資格などによっても異なりますが、これらの数値を目安とすると、電気工事士の合格率は比較的高い方に含まれそうです。電気工事士の難易度は普通~低いぐらいとよく言われますが、合格率の数値もそれに似通っていると言えます。

また、第二種電気工事士の上位資格となる、第一種電気工事士の場合はどうでしょうか。第一種電気工事士は、筆記試験の合格率42.9%、技能試験の合格率66.2%、全体の合格率32.5%となっています。筆記試験よりも技能試験の合格率が高い点は第二種電気工事士と同じ傾向です。筆記試験も技能試験も、やや第二種電気工事士よりも合格率は低くなっています。

詳しくは、第一種電気工事士の合格率についての記事をご覧ください


■1-4.「電気工事士の試験は、ちゃんと勉強すれば受かる」という受験者の声

本サイト工事士.comの利用者で、現在電気工事士として活躍している方から聞いた声もいくつか、ご紹介します。

『とにかく過去問。過去問を5年分ぐらい、繰り返し解いておけば合格できます。なかには、全く一緒かと思うような問題も試験本番で出ました。過去問を解いているうちに問題に慣れてくし、明らかにこれは間違っている選択肢も早く分かるようになっていきます。毎年、問題の傾向はだいたい同じなので、過去問を使って対策すれば大丈夫です。難しかったらどうしようと、あまり考える必要はないと思います。せっかく、電気工事士に興味を持ってくれているなら、個人的には、迷わずに是非受けて欲しいです。(30代/第二種・第一種電気工事士取得)』


『全く勉強せずに合格することはできないですが、事前の勉強さえやれば、受かる試験だと思いました。僕の場合は、計算には苦手意識がとてもあって、中学生の時も数学のテストが全くダメでした。計算問題は捨ててもOKと聞いたので、とにかく覚えれば解ける問題に集中して勉強しました。何回もやれば、基本的にはどんな人でも分かる問題がほとんどです。覚えたら正解が選べるので。実際に過去問で70点ぐらい正解するようになって、合格もできました。計算問題がもうちょっとでも出来れば、もっと簡単に合格できたのかなと思います。(20代/第二種電気工事士取得)』

これから試験を受ける方への応援も頂きました。ありがとうございました


■1-5.実用性の高い電気工事士の資格取得はオススメです

ここまで見てきたように、第二種電気工事士は、国家資格の中では比較的難易度は高くない、取得しやすい資格です。だからといって、役に立たないということはなく、むしろ、実用性の高い資格です。ビルや住宅などの建物内の電気設備に関する工事は、電気工事士の資格を取得した方にしかできない仕事です(業務独占資格と呼ばれています)。

その為、建物がなくならない限り、電気工事士には需要があります。上記の電気工事士として活躍中の方の言葉の通りです。電気工事士に興味を持たれているようでしたら、是非、資格取得をオススメします!

 

2.第二種電気工事士の勉強時間は?いつから始める?

続いて、実際に受験する場合の、事前勉強についてもお伝えします。第二種電気工事士試験の勉強期間を聞くと、1~3ヶ月という回答を多く耳にします。勉強時間は、電気についての知識が一切ない方で、50~150時間(以上)の幅です。

「電気工事士の取得の為に、数年間の時間をかけて勉強しました」という話は聞きません。もう少し詳しく見てみましょう。 


■2-1.勉強時間の目安・イメージ

筆記試験で最低限、必要だと思っていた方がいい時間は、50時間です。例えば、「50時間」の勉強量を作ろうと思うと、次のようなイメージです。(土日が休日の場合)


◇「平日0.5時間 + 土日1時間」
 「週4.5時間  × 11週間」
  →【49.5時間/約2.5ヶ月】


◇「平日1時間 + 土日1時間」
 「週7時間  × 7週間」
  →【49時間/約2ヶ月】


◇「平日1時間 + 土日4時間」
 「週13時間  × 4週間」
  →【52時間/約1ヶ月】

1日に1時間のペースで時間を確保すると、2ヶ月程で50時間となります。1日あたりの勉強時間が増えると、2ヶ月よりも少ない期間で50時間を確保できます。逆に1日あたりの勉強時間が減ると、2ヶ月よりも長い期間を必要とします。

仮に2ヶ月かける場合、初めの1~2週間ではテキストなどを使って基本的な知識を入れる。その後、「過去問を解く → 自己採点・解説の読み込み」を繰り返すという進め方となります。


「120時間」の勉強量を取ろうと思うと、次のようなイメージです。

◇「平日1時間 + 土日2時間」
 「週9時間  × 13週間」
  →【117時間/約3ヶ月】


◇「平日2時間 + 土日3時間」
 「週13時間  × 9週間」
  →【117時間/約2ヶ月】


◇「平日0時間 + 土日4時間」
 「週8時間  × 15週間」
  →【120時間/約3.3ヶ月


■2-2.自分に必要な勉強時間の判断方法

実際に何時間の勉強が必要になるのか、これは個人ごとに異なってきます。1人ひとりの覚えるスピードや、勉強時の集中力によっても変わってくるためです。判断の目安として、以下を参考にしてみてください。

◇「暗記は比較的得意」
◇「どちらかというと、テストや試験は要領よくやってきた」という方

→ まずは、50時間のイメージで勉強を始めてみましょう。実際に勉強を始めてからの手応えで、勉強時間を増やす・減らすを調整してください。


◇「暗記や、勉強することに苦手意識がある」
◇「なんとしても、確実に一発合格したい」という方

→ 70~100時間をイメージして始めましょう。次回の試験で「なんとしても一発合格したい!」という方は、試験本番で少々のミスをしても合格ラインの60点を超えられるような準備が出来ているといいと思います。

試験当日は緊張したり、時間に追われたりするかもしれません。事前の準備で60~70点の合格ラインでいるよりは、80~90点ぐらいまで対策できていた方が、「少しぐらい間違えても大丈夫」と気持ちの面でも余裕が持てますよね。時間がかかる方は、100時間以上となっている場合もあるようなので、進めながら自分に必要な時間は増やすようにしましょう。


「50~100時間も勉強できるかな・・・」と気になる方もいるかもしれませんが、コツは『隙間時間(すきまじかん)』を使うことです。移動時間、誰かに会うまでの待ち時間、夜寝る前の少しの時間、こうした10~30分の中でも、1つ2つの用語や図を覚えることで、勉強がはかどります。

また1日の中で、スマホを見ることに意外と時間を取っていませんか?試験当日までに限って、スマホを見ている時間を少しだけ勉強時間にあてるだけでも、効果が出てきます。

最初は、初めて見る言葉や図ばかりかもしれませんが、分かる内容・見たことある内容が増えていくと、徐々に楽しくなっていくものです。波に乗っていきますので、ここまでまずは頑張りましょう


■2-3.受験を決めたら、まずは1回始めてみる

受験を決めた場合は、まずは1回、問題を解いたり、暗記内容を読んだり、なにかしらの勉強をしてみましょう。「思ったより大変そうだった」と気付いた時に、勉強時間を増やす余裕を持つためです。

遅くとも試験当日の2ヶ月前には、始めるのがいいと思います。2ヶ月前だと、「6月頭の上期試験を受ける方」は4月に入ったら、「10月頭の下期試験を受ける方」は8月に入ったら、勉強を始めるイメージです。

一度取り掛かってみて、1ヶ月もあれば十分だと感じたら時間を空けてもOKです。勉強時間はある程度のイメージを持ちつつ、2ヶ月前までに始めるようにすれば、慌ててしまう確率は下がるので、安心です。

  

3.第二種電気工事士の勉強方法は?

■3-1.合格する人の勉強方法

勉強する方法はコツを押さえておきましょう。合格に近づきやすい勉強方法を選んだ方が、少しでも短い時間で、効率的に合格ラインに近づけます。より早く合格ラインに近づけた方が、勉強していて自信もつきます。

■「配点の大きいところから勉強する」
既に書いたように、「覚えれば正解できる問題」から始めると、合格ライン早く近づきます。毎年、問題の出題構成は、次のように決まっています。

▽第二種電気工事士の筆記試験問題
 1.電気に関する基礎理論
 2.配電理論及び配線設計
 3.電気機器・配線器具並びに電気工事用の材料及び工具 ※覚える
 4.電気工事の施工方法 ※覚える
 5.一般用電気工作物の検査方法 ※覚える
 6.配線図 ※覚える
 7.一般用電気工作物の保安に関する法令 ※覚える

問題の始めに登場する「1.」「2.」は、計算問題です。勉強する時は順番を変えて、攻略しやすく、配点が高い「3.」~「7.」から始めた方が効率的です。


■「過去問を繰り返して解く」
電気工事士の試験対策では、必ずと言っていいほど、過去問を解くことが重視されます。国家資格である電気工事士の試験問題は、毎年ころころと問題が変わることはないからです。ある程度の基本に触れたら、過去問を解きながら覚えていきましょう。また、過去問を解くことで、次のようなメリットもあります。

「問題の番号と出題分野はほぼ同じです。本番同様の流れを理解できます。」
「同じような問題が出題されるので、消去法も使っていけば、正解に近づけます。」
「工具などの写真を使った問題は、同じ写真が使われることもあります。」

移動時間などでスマホを使って、電気工事士の過去問クイズを解くこともできます。コツコツと繰り返し、過去問を解くことがポイントです


■3-2.合格しづらい人の勉強方法

■「事前に勉強せずに、合格しようとする」
さすがに、事前に勉強せずに合格するのは難しいです。前日での一夜漬けも難しいですし、1日の準備で合格できるとしたら、かなり暗記力が良い方に限定されると思います。「とにかく楽に、勉強せずに資格を取得したかったのに・・・」という方は、残念ですが、別の資格を探してみた方がいいかもしれません。


■「全てを完璧に覚えようとする/100点満点を目指す」
「全てを完璧に覚えて、100点を目指すこと」にも注意です。「80点を目指して、60点だった人」と「100点を目指して、55点だった人」では、合格するのは前者です。「3ヶ月かけて60点で合格した人」も「1年かけて100点で合格した人」も、資格の価値は同じです。

「電気の知識について、腕試しがしたい!」という目的を持って受験する場合は、100点を目指して勉強するのがいいかもしれません。そうではなくて、「現場で電気工事をするために取得したい」「転職に活かしたい」といった目的を持っている方は、100点を取ることは必須ではありません。

試験合格という最大の目的を果たすために、あえて覚えない問題を選ぶ(あえて捨てる)こともありです


まとめ

ここまで読んで頂き、ありがとうございます。今回は、第二種電気工事士の難易度や、実際に勉強する際の時間・方法についてご紹介しました。いかがでしたでしょうか。

第二種電気工事士は、勉強方法やコツがハッキリしており、難易度は高くはありません。興味を持たれている方には、是非とも取得して、転職活動や仕事に活かして頂きたいです。第二種電気工事士を活かせる転職先・求人情報は、こちらからご覧頂けます。

この記事が、あなたのご判断に役立てば幸いです。



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